着物と帯【格の合わせ方】
着物姿はトータルコーディネートや美しい着方に魅かれますね。着方だけではなく、調和も大切なポイントとなります。せっかく綺麗にお召しになっても、調和がとれていませんとおかしなものです。大きく3つに分けて ご説明いたします。
- 格の調和
- 色の調和
- 材料・素材の調和
格の調和
素材による格
質感 即ち、形態別、染織別、組織別を言います。
柄付けによる格
鶴・扇・四君子・宝船・鳥 等。
着物と帯の調和の場合、吉祥紋様等の着物であれば 吉祥柄で帯を合わせる方法を言います。紋様によって柄には格があります。あまり柄の格が違うものを組み合わせるとおかしくなってしまいます。
色の調和
同系色の調和
モダンな着こなし、無難な組み合わせ、清楚な、品良く安定した感じ等と言われます。多目的で、同色の濃淡でまとめる装い方は 一般的ですっきりと上品な印象を与えます。
反対色の調和
粋な着こなし、個性的な組み合わせ、若さのある組み合わせ、クラシックな感じ等と言われます。帯を合わせる場合、八掛(裾回し)の色や着物の一部の色、(柄や地色の部分)に合わせると全体のバランスが良くなります。
材料・素材の調和
染めの着物に織りの帯
縮緬や綸子の着物に織の帯の組合せ。礼装からおしゃれ着まで 用いられています。着物がドレッシーな感じであれば、光沢のある帯を組み合わせると更に格調が高くなります。
織りの着物に染めの帯
昔からの定石。大島紬や結城紬などの織の着物に、染め帯を組み合わせます。織りの着物の堅さを染めの帯の柔らかさで補うといった装い方で趣味性が強くなります。
染めの着物に染めの帯
縮緬や綸子の着物に同じような素材や塩瀬等の染め帯の組み合わせ。柔らかい女性らしさが出せますので、社交着としての装い方と言えます。
織りの着物に織りの帯
大島紬や結城紬などの織りの着物に、織りの帯の組み合わせ。一般的には 街着などの場合に合わせる方や、お稽古着の場合にふさわしく、色・柄によっては社交着の組み合わせとして用いられます。
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