5.着付のポイント
ご自分の着付けが 上手に出来るようになりますと、周囲の方から 着付依頼のお話を頂くようになります。 嬉しいお話ですね。認めて頂いた…ということですものね! せっかく頂いたお着付のお話です。 失敗のないように 精一杯のことをして差し上げたいものですね。 私が着付をさせて頂いて 感じていることをお伝えしたいと思います。 着付をされます方は それぞれに、ご自分のやりやすいポイントを持っています。 ですから色々な方法があります。私もまだ知らない方法が あると思います。 たくさんの方法を知った上で、一番やりやすい方法を ご自分の方法とされてくださいませ。 新たな方法を 発見することが出来るかもしれません。
補整
1.裾よけの紐はゆるめにします。
2.衿下部分の補整(カット綿・タオル)を忘れないようにしましょう。
3.ウエストと腰の補整も必ずします。(茶筒のような体型)
● 衿元の補整
美しい衿元にするには衿下の補整は欠かせません。 長襦袢の着付の時に きちんと仕上げなければ、着物の時にいくら丁寧に衿合わせをしても どうにもなりません。時間が経つと崩れてしまいます。 衿を固定するためにはしっかりと補整をしましょう。
● ウエスト・腰の補整
着物をきれいに着付けるには「茶筒」のような体型になるように補整をします。
悪い言い方ですと「ずん胴」です。
着上がりの美しさからも補整は大切ですが、汗を吸い取らせる為でもあります。
タオルを巻いておく事で、着物についてしまう汗の量を少なくすることができます。
着物に汗のシミは付けたくないですものね。
細身の方はタオルを巻かないことはないと思いますが、ふくよかな方でも一枚は巻いて
差し上げて下さい。汗取りの為に・・・。
腰にもタオルを当てましょう。しっかり補整をすると帯の仕上げの時、とても楽です。
お太鼓の下線がきれいに決まります。
ご自分で「お見事!」と納得のいく仕上がりになります。
紐の結び加減
● 腰紐以外は あまりきつく結ばない。 程よい締め具合に!
着物を着慣れていない人が 着付をすると「着崩れては大変!」とばかりに、
どの紐も きつく結んでしまいます。 これでは苦しくてたまりませんね。
「もう着物は着たくない!」と思われてしまいます。
着崩れる事はないにしても、窮屈な着上がりでは食事も出来ませんね。
補整→長襦袢→着物と重ねていくのですから、上に着たものがその下に着たものを押さえます。
そして 最後に帯が全体を押さえますので、着崩れる事はないのです。
ただ一箇所、腰紐だけは きつく結んでください。 不思議と腰紐の箇所は 苦しくないのです。 きつく結んだ時に「苦しい〜!」と言われましたら「最後にゆるめますね。」と伝え、 着付が終わった時点で もう一度 確認してみてください。 その頃にはもう きついと感じていないはずです。 それでも 苦しいようでしたら、指を入れて 隙間を作るように しごいてみましょう。 結んだ紐を ゆるめることは絶対にしません。着崩れてしまいます。あとは話術でカバーしましょう。
結び目
● 結び目が重ならないように注意
結び目が、同じ箇所に重なってしまいますと、体にあたって痛くて不快です。 お客様が快適に一日をお過ごしになれますように、着付師として配慮できることはしたいですね。
・長襦袢・・・紐は右側、伊達締めはその紐の下位置で結ぶ。
・着 物・・・紐は左側、伊達締めはその紐の下位置で結ぶ。
例えばの上記のように、右左・中心・上下と 少しずつでもずらしますと、
結び目が一箇所に集中しませんので 大変楽になりますね。
普通に結んだのでは ゴロつくような伊達締めもあります。
生地の厚みがある伊達締めですとそうなってしまいますね。
そのような時は、苦しさが少しでも軽減されるように、
伊達締めは結ばないで挟み込む方法で解決します。
着付小物は持参
● 足りない小物があっても仕方のない事。
お客様がお持ちになった着付小物が足りなくても「○○がないので 出来ません・・・」などと、
言い訳がましいことは 言わないよう気を付けたいものです。
衿芯・帯板・紐は、着付師も必ず持参しましょう。
衿芯と帯板は チラシ広告やカレンダーで 形に作っておきましょう。
これなら差し上げてもいいですよね。
持参しない時、衿芯や帯板がなかったらどうしましょう・・・。
衿元はたるみ、帯はふにゃふにゃ・・・。何とも だらしのない着付になってしまいます。
● 紐の本数
紐は最低3本あれば 足りますが、長襦袢の丈が長いともう1本必要になりますね。
また、補整でも使うことがありますね。
モスリンの紐は高いので差し上げるにはちょっと・・・と思われる方、当然だと思います。
そのような時は「後日お返しくださいね。」とお伝えするといいでしょう。
着付に入る前に、紐の長さや種類を 確認しておきましょう。
腰紐にモスリンを使用するようにすれば、あとは多少すべる紐でも大丈夫です。
長襦袢
1.背中心を 忘れずに確認します。
2.衿下の補整を確認しながら、衿を決めます。
3.胸紐や 伊達締めは あまりきつく締めません。
(ゆる過ぎても崩れてしまいますので、ほどほどの加減で)
4.背中のシワをきれいにとります。
5.身八口の始末は忘れやすいので、気を付けましょう。
着物
1.着物の袖を通したら、長襦袢と着物の袖を合わせましょう。
2.裾合わせは床すれすれで決めるます。
(腰紐を締めた時 丁度良い丈になります)
3.腰紐だけは、必ずきつく結びます。
4.衿は後ろからなでるようにピーンと張った状態で決めます。
5.背中のシワをきれいにとります。
6.身八口の始末を忘れないようにしましょう。
7.おはしょりは短めに決めておき、仕上げ時に引き出します。
(長過ぎた場合には 後から入れることは出来ません)
8.余分なシワは 全て帯びの中に隠れるように始末します。
帯
1.ひと巻き目にきちんと締めてから、ふた巻き目に入ります。
2.巻き終わったら、前帯が楽になるようにします。
(胃のあたりに隙間を作るようにします)
帯の下線を、前より後ろの方が高めになるように締めます。
3.帯枕を乗せる時、背中につく部分が平らになるように整えます。
地の目を通し 綺麗に整えると、お太鼓の山が美しくなります。
4.帯締めを結んだ時、出るシワは 指で両脇へしごきます。
この時 シワが出るくらい しっかりときつく結ぶとゆるみません。
仕上げ
1.おはしょりを整えます。短いようなら引き出しましょう。
2.半衿の確認をします。
3.衿・帯揚の中心・帯締の中心が一直線上あるか確認します。
4.背中のシワ・お尻あたりのシワやたるみを確認します。
5.長襦袢 と 着物の袖を綺麗に合わせます。
6.身八ッ口の脇縫い部分を少し引き出します。
(腕を動かしやすくする為)
7.少し離れた所から 最終確認をします。
8.お疲れ様でした。

初級


















