小春日和(和小物・着物・着付)【中級】衣紋の抜き方と衿合わせ

衣紋の抜き方と衿合わせ

衣紋

 着付を習い始めの頃、衣紋を上手に抜くことはとても難しいと思います。衿合わせについてもそうですね。美しい衿元にする為のポイントをお伝えいたします。
 今までに試したことのない方法が見つかりましたら、一度お試しくださいませ。ポイントさえ理解することが出来ましたら、すぐに上手に仕上がります。


肌襦袢の時に気を付けること

  1. 慣れるまでは、肌襦袢を着る時に多めに衣紋を抜きます。

    少し抜きすぎかしら?…と思うくらいでよろしいのです。慣れてきましたらご自分で加減してくださいね。

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  3. 衿の下にあたる部分(耳たぶの下から、バストの上くらいの位置)の補整はしっかりと。衿下の補整はカット綿やタオルで代用できます。衿下の補整をしっかりしておきますと衿が落ち着きます。
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  5. 背中にはシワは残しません。シワをきれいに整えます。
 

長襦袢の時に気を付けること

  1. 長襦袢に袖を通し長襦袢の衿をそろえます。

    左右の半衿を合わせ、背中心を持ち、前後に動かし背中心を決めます。
    この時、肌襦袢の衿と合うようにします。肌襦袢の衿(細衿)は見えるようにしても隠してもどちらでも構いません。
    ※着付学院等でも違いがありますので、お好みでどうぞ。

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  3. 衿合わせの時に、衿を前に詰める動作をしていませんか?衿合わせに集中するあまり、衿を持つ手は自然と前へ前へと動いてしまうと思います。その結果、衣紋が詰まってしまいます。
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  5. 衿は、ご自分のバストを包み込むように合わせます。(下前は身八ツ口から手を入れて衿を持ちます)その時、耳たぶの下から後ろは動かさないように注意しまと、衣紋は前に詰まってきませんので、綺麗に抜けている状態が保てます。
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  7. 衿合わせが決まったら伊達締めをします。伊達締めの前に胸紐をかける、またはコーリンベルトをお使いになりますと、より衿を落ち着かせることが出来ます。
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  9. 伊達締めの締め加減ですが、皆様はどのくらいで締めていますか?強めに締めても気にならない方もいらっしゃるでしょう。

    しかし長くお召しになる時は特に、楽な方がよろしいと思います。着崩れないようにする為、すべて強く締める必要はありません。ポイントを知っていればその部分のみで充分なのです。

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  11. 伊達締めの掛け方

     1)伊達締めを、中心から脇→後ろへまわします。
     2)後ろで交差させます。
     3)交差させましたら、その時にひと締めします。
     4)そのままゆるめず、前に戻し結びます。
     5)前では、締めすぎる必要はありません。

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  13. 大事なポイントは、後ろで交差した時のひと締めのみでいいということです。

    ご自分の気持ちの良い締め加減にしてくださいませ。多少きつく締めましても、後ろでひと締めのみですので苦しいということはないはずです。前に戻す時に締めたりしますと(引きすぎると)、苦しくなりますので注意しましょう。

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  15. 背中のシワを両脇に寄せます。

    寄せたときに出来るたるみは伊達締めの中に引き入れます。

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  17. シワのとり方

     伊達締め巾の上下だけシワをとってもすぐに戻ってしまいます。
     伊達締め巾の中の方まで、シワをとるようにしましょう。
     この作業をするだけで、とてもきれいになります。

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  19. 全体に伊達締めより上の部分のたるみをなくします。

    (伊達締めより下の部分を少しずつ引き下げると落ち着きます。)
    たるみをなくすことで、より着崩れなくなります。

 

 

衿元を美しく整える便利な小物

 

伊達締め

 ひと口に伊達締めと言いましても、タイプがいろいろとあります。

  1. ポリエステル素材の伊達締め
  2. ポリエステル素材の伊達締めに金具のついたもの
  3. 正絹博多織の伊達締め
  4. マジックテープで留める伊達締め  ・・・ など

 

コーリンベルト

 種類が豊富です。留め具の違い(金具のものとプラスティックのもの)がありますが、使用の際の大きな違いはありません。プラスティックの留め具の場合、年数と共に劣化することがありますので、しばらく使わない状態のコーリンベルトは使用前に確認してみましょう。着付け途中で留め具が壊れて(割れて)しまうこともあります。留め具が金具の場合もプラスティック同様、使用前に確認してみてください。錆が出てしまっている場合もありますし、金具部分が壊れ、ちゃんと留められない状態になっていることもあります。

 

衿芯

 衿芯の種類によっても衿合わせの美しさがが違ってきますので、お好きな衿芯のタイプで衿元を研究しましょう。

 

半衿

 半衿のつけ方によっても、衿元の美しさに違いが出ます。

 

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